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廃棄繊維から日常生活に必要な定番製品へ
繊維産業では、製造中にどうしても出てしまう廃棄繊維、織りキズや染めむらなどにより通常出荷ができなくなってしまう繊維(B反/C反)があります。これらの繊維を「ぐるぐるふくい2024Produced byフクミラ」では繊維関連企業が集まって、日常で使用できるものに変えようとアイデアを持ち寄りました。
生地を織る過程では糸くずや廃棄繊維がでますが、これを再利用するために綿状にした反毛があります。この反毛をヌードクッション(クッションカバーにいれる中身)の中綿とし、ヌードクッションに使用する側生地がポリエステル素材であることから、本拠点の超臨界流体染色で染めたポリエステルの生地をワンポイントにすることを福井大学とT.KGarment suplyの竹内宏之さんと相談して製品にしました。このヌードクッションにはポリエステル繊維の超臨界染色に触れる設計が施されています。
そのほか、福井県内の繊維産業からでる廃棄素材を知るSDGsの教材として、学校などで必需品となるもので活用してもらおうと、体育着用着袋・保育園バッグなどの製品をC反を使用して、製作しました。また、特徴が見えにくい廃棄素材を選び、問題なく再利用できるよう商品背景を整えています。(※この度は企画商品としてご協力していただきました企業の許可を取り以下の通り企業名を記載させて頂きました。)これらはすべて福井県内で生産しました。
● 体育着用袋・保育園バッグ:株式会社ユティック(福井県坂井市)のC反生地を使用し、T.K. GARMENT SUPPLY株式会社(福井県福井市)で縫製しました。)のC反時生地と有限会社青柳(福井県坂井市)の反毛わたを使用し、T.K. GARMENT SUPPLY株式会社(福井県福井市)で生産。
● 超臨界染色ラベル:国立大学法人 福井大学は水の代わりに二酸化炭素を使う染色技術「超臨界流体染色」の研究開発を進めています。このクッションに使われているカラー布は実験・研究を進める過程で生まれたものです。
● QRコードのラベル:株式会社松川レピヤン(福井県坂井市)のQRコードネーム(特許取得5038915号)のラベルを製品に縫い込みました。スマホをかざせばこれらの商品背景にあるストーリー、課題に向き合い立ち上がったメンバーの思いが映像でご覧いただけます。
ムダをゼロにして、新たな価値を創造した製品ができました。